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TCP レイテンシ
レイテンシとは、ラウンドトリップ信号がネットワークを往復移動するのにかかる時間で、ミリ秒単位で測定されます。レイテンシは、大抵、信号が移動する物理的な距離とはほとんど関係なく、信号が通過するノードの数と種類により影響を受けます。衛星接続は、例えば、信号が衛星まで到達して戻るまでに要する時間のために、大抵レイテンシを著しく高くします。地理的に互いに近く、インターネットで結ばれている場所のあいだのレイテンシは、2か所のうちの1か所が衛星を使用している場合、非常に高くなります。

レイテンシは、TCP/IPの性能において主要な要因です。TCP/IP通信プロトコルの一部であるTCPは、信頼性がある連続的なデータ交換のために、データ伝送のエンドツーエンドエラーを確認します。

TCPは、データ交換レート、フロー制御、およびセグメントサイズの制御による、バイトストリームの、指示された配信を保証します。IPパケットが失われたり、順不同で配信されたりした場合、TCPは、失われたパケットの再送を要求し、順不同のパケットを本来の順序に戻します。次にTCPは、アプリケーション層へデータを渡します。

TCPは、非常に系統的かつ信頼性の高いプロトコルで、混雑状態を検出した場合、ネットワークの状態を継続的にテストし、データ転送速度を低下させます。TCPは、ネットワークの状態に非常に敏感であるため、いかに順調に動作するかという問題において、レイテンシは決定的要因です。レイテンシが増加するとTCPはデータ転送の速度を大幅に遅くし、またデータは事実上ますます「集中的」になります。

TCPは非常にレイテンシの影響を受けているため、いついかなるときも、できうるかぎり、ネットワークの待ち時間を削減することが重要となります。レイテンシが低減できない場合は、その影響を打ち消すためにインターネット接続を調整・最適化するWANオプティマイザを使うことで、TCP上に及ぶ影響の大部分を克服することができます。