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マネージド・アンマネージド・ウェブスマート スイッチの違い|Black Box 用語事典

マネージド スイッチ、
アンマネージド スイッチ、
ウェブスマート スイッチの違い

Black Box Explains

マネージ(管理)機能に関して、アンマネージドマネージドウェブスマート の3つのスイッチに区別できます。
ネットワークの規模と、ネットワーク上でどの程度の管理が必要なのかによって、スイッチが決まります。

マネージド スイッチ は、スイッチの動作変更と管理が可能です。これは問題の診断時、ネットワーク上でのマルチキャスト トラフィックの発生時や、ダウンタイムによる被害を受けている時に特に効果的です。アンマネージド スイッチ は手頃な価格の解決法ですが、上記のような機能は搭載されておらず、インタフェースも動作を変更するオプションもなく、プラグ&プレイで動きます。

また、用途も適切なスイッチを選択のに重要です。例えば 産業用イーサネット スイッチ は、厳しい屋外環境でも万全であることが要求されるネットワークに高い信頼性を提供します。

スイッチの決定には、ネットワークにおけるスイッチがどういう役割を担っているのかを理解することも重要です。スイッチ(スイッチングハブとも呼ばれる)は、ローカルエリア ネットワーク上の複数の機器へデータの受信・処理・転送のため、パケットスイッチングをする高速機器です。LAN スイッチは、OSI モデルのデータリンク レイヤ(レイヤ2)かネットワークレイヤで動作するため、スパニング ツリー プロトコル(STP)、マルチ スパニング ツリー プロトコル(MSTP)、高速スパニングツリー プロトコル(RSTP)、リンク アグリゲーション、マルチプル MAC レジストレーション プロトコルなどの、すべてのタイプのパケットプロトコルに対応できます。

スイッチの種類

1 - マネージド イーサネット スイッチ

マネージド スイッチは、データサブセットの帯域幅に優先順位を与える QoS(サービス品質)提供のため冗長性を重視しており、IP データがスムーズに到着するように帯域幅を割り当てることができます。これにより、センサデータを最少のバンド幅で中断することなく取得できます。マネージド スイッチは内蔵されたエージェントで SNMP(シンプル ネットワーク マネージメント プロトコル)に対応し、シリアルコンソール、Telnet、Secure Shell 経由でアクセスできるコマンド ライン インタフェース(CLI)を備えています。これらのスイッチはグループとして構成と管理ができます。マネージド スイッチは代替ケーブル配線が可能になり、通常ネットワークの誤動作の原因となるループ状況を防止する、RSTP(高速スパニング ツリー プロトコル)のようなプロトコルも追加できます。マネージド スイッチには、予期せぬダウンタイムを削減する冗長機能があります。マネージド スイッチは VLAN・LACP のような強力な機能と、信頼性の高い高速ネットワークを簡単に優先順位付け、パーティション化、編成するために必要な高度なフィルタ、マルチキャスト アルゴリズムも持っています。マネージド スイッチを購入するメリットは、後から設定を変更したくなった時にもネットワークの要求に合わせて変更し、VLAN を開始できることです。

マネージド スイッチが利用される場面

マネージド スイッチは、ミリ秒での応答を必要とするユーザを対象としています。特に、リモートで安全にネットワーク管理とトラブルシュートをする必要のある用途に適しており、ネットワーク管理者は最適なネットワーク性能と信頼性を確保できます。

このスイッチは、トラフィック監視と制御の必要があるネットワークや、ネットワークセグメントで使用すべきです。マネージド ネットワーク スイッチで、データ・帯域幅・トラフィックを完全に制御します。SFP スロットが装備されているスイッチは、ネットワーク拡張が柔軟です。マルチレート SFP スロットを使用するメリットは、マルチモードでもシングルモードでも要望に合わせて 100Mbps と 1Gbps の SFP モジュールを一緒に使用できることです。環境や条件が変わる場合にも SFP モジュールを入れ替えるだけで済み、スイッチへの投資は不要です。

Resilient Ring Topologies

復元可能なリングトポロジには、プライマリ リンクに障害が発生した場合の高速フェイルオーバ機能があります。

マネージド イーサネット スイッチの用途

交通 - インテリジェント交通システム(ITS)

  • 都市圏の交通を集中管理するシステム
  • 長距離と広帯域幅が要求される、都市圏に分散された複数のノードを備えたイーサネット スイッチを使用するギガビット光ファイバ ネットワーク

事故が許されず、万全であることが要求される設定 - 監視と制御

  • コントロールセンタにイーサネットを介して接続されたアラームセンサとの、確実な信号交換
  • 既存のファイバ ネットワークを利用することで、追加の配線工事無しで入出力信号を転送


2 - アンマネージド イーサネット スイッチ

アンマネージド スイッチはリモート設定、管理、監視オプションなどがなく、複雑な設定を必要としない基本的なプラグ&プレイ スイッチですが、LED 表示機とディップスイッチを使用してローカルで監視と設定ができます。通常、小規模なネットワークか、一時的なワークグループを大規模なネットワークに追加するために使用されます。

イーサネット機器が相互(PC やネットワークプリンタなど)に通信してネットワークへの接続ができ、必要な場所に情報を送ります。構成は固定されていて変更できないので、パケットの優先順位を付ける必要はありません。デスクトップでもラックに取り付けることもでき、スイッチング要求に対する安価な選択肢です。

産業用において1つの大きな欠点は、IGMP をサポートしておらず、ブロードキャスト トラフィックと同じ方法でマルチキャスト トラフィックを処理することです。制御不能になると、ブロードキャスト ストーム(一瞬のうちにその帯域がブロードキャストで埋まってしまい、通常の通信ができなくなる状態)になりネットワークを圧倒します。プロトコルのイーサネット/IP がマルチキャスト トラフィックに大きく依存するため、この機能は産業用ネットワークでは特に重要です。

アンマネージド スイッチが利用される場面

アンマネージド スイッチは、ほとんどの場合、メインネットワークから派生したネットワークに繋がる機器か、ほんのわずかなコンポーネントを持つ小さなネットワークに接続するために使用されます。ワイヤレス アクセスポイントや IP をもとにした監視カメラのインストールを簡素化したい、業務用ネットワークに適しています。また、家庭用・SOHO・中小企業向け・大規模なネットワークに、一時的なワークグループを追加したい場合にも適しています。

マネージド スイッチをアンマネージド スイッチとして設定できるのか?

マネージド スイッチは、アンマネージド スイッチのようにそのまま使用できます。設定がなされていない「オープンモード」でマネージド スイッチを動作させると、すべてのポートがデフォルト VLAN のメンバであるように設定されます。マネージド スイッチ購入のメリットは、後で設定を変更したい場合でも、希望のネットワーク要求にあわせて設定を修正し VLAN を開始できることです。

アンマネージド イーサネット スイッチの用途

海運業 - 自動化と監視

  • ファイバを備えたイーサネット環境で信頼性の高いリモート監視機能を提供し、サービスコールを削減
  • いつでも・どこからでも、リモートアクセス・制御・監視可能

エネルギ - 自動化と監視

  • 大規模な工場への長距離データ転送を完備することで、マシン間や中央コントロールルームとの間の高速データ転送を容易に実現
  • 広大な敷地に広がる風力発電ネットワーク用に、長距離ファイバ伝送を提供


alpha ring redundant protocol

3 - ウェブスマート スイッチ

スマート スイッチやウェブマネージド スイッチとも呼ばれるウェブスマート スイッチは、管理が必要な中規模ネットワークにとって一般的な選択です。内蔵ウェブ ブラウザを介した簡単なウェブ インタフェースでポート モニタリング、リンク アグリゲーション、VPN などのスイッチ管理機能にアクセスできます。一般的に SNMP 管理機能や CLI がないので、ウェブスマート スイッチは通常、グループではなく個別に管理する必要があります。

ウェブスマート スイッチの管理機能は、完全なマネージド スイッチと比べると広範ではありません。しかしウェブスマート スイッチもだんだん有能になり、現在ではマネージド スイッチの多くの機能を持つようになりました。

産業用イーサネット スイッチ

産業用では、特定の要求に合わせてスイッチを用意する必要があります。産業用スイッチは変電所におけるエネルギの分配や屋外セキュリティカメラの監視と制御など、多くの用途やネットワーク接続のために設計されています。

産業用イーサネット スイッチは、産業環境や企業間の業務用ネットワーク接続に使用されます。厳しい屋外環境でも事故が許されず、万全であることが要求される用途を対象としており、工場のフロアから交通規制に至るまでの多くの環境で、過酷な温度や厳しい条件に耐えられるように設計されています。要求の厳しい環境では、産業用マネージド スイッチの特性を VLAN モードに設定する機能が有効です。これにより作業部門(例 IT/輸送)ごとに機器をグループ化し、グループ間のトラフィックを分離し、正確な割り当てが行われた場所に遅延なくトラフィックを流すので、ネットワークのセキュリティレベルを高めることができます。

black box ethernet industrial switches


産業用イーサネット スイッチが利用される場面

産業用スイッチは、極端な温度(-40~+85℃)・振動・ショックに耐えるように設計されているため、費用対効果と信頼性の高い安全なネットワークが実現します。これらのスイッチは、ネットワークの特定のポイントに障害が発生した場合に、ネットワークにデータ用の新しいルートを確保します。冗長性を使用することで、ネットワークは中断することなく迅速に通信を維持できます。

産業用スイッチ特性

取付オプション DIN レール、パネル
環境 工場、石油/ガス田、軍用車両/船舶、HVAC 制御、
セキュリティ、探査など厳しい環境
動作温度 拡張済み
冷却 限られた吸気口による対流
電源 安全のためのパネル内部に DC 入力
梱包 強い衝撃と振動に耐えるように設計済み

産業用スイッチは、次のような条件に特に適しています。

  • 信頼性の高い高速ネットワークの優先順位付け、パーティション化、編成
  • 工場フロアにビデオやその他の企業情報を提供
  • 品質・信頼性・安全性を犠牲にすることなく、分散制御システムを最大利用
  • スループット(単位時間内に処理する事が出来る能力)を大幅向上して、時間に敏感な用途(例えば、標準的な産業用パイプライン内のデータと混在しているビデオや音声のような)でも、複雑なセットアップを必要とせずに応答時間を短縮
  • 追加料金なしでネットワークの安全性を強化するため、サイバーセキュリティ機能を提供
  • アンマネージド イーサネット スイッチから産業用マネージド イーサネット スイッチへの簡単な切替でダウンタイムを削減

産業用では、厳しい環境における PoE(パワーオーバ イーサネット:イーサネットの通信ケーブルを利用して電力供給をする技術)の重要性を強調することが重要です。PoE スイッチは、限られた場所にしかない AC コンセントの制限を受けずに遠隔地の機器へ電力供給でき、配電とバックアップ電源を集中管理できます。また、様々な設定で機器に電力を供給します。セキュリティ監視用、VoIP 電話、IP カメラのトラフィックや Wi-Fi アクセスポイントのトラフィック中継、ファイバを使用して屋外、流通倉庫、映像ディスプレイ付き自動販売機、スマートサイン、販売情報システム等です。手の届きにくい屋外や遠隔地での機器の使用を簡素化し、アクセスポイント(AP)当たり約9.5~20万円を節約できます。

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